平成27年度 日本代協通常総会 岡部会長 挨拶

2015.6.16

1.はじめに
  皆さま、おはようございます。
  本日は通常総会にご出席いただき、誠にありがとうございます。日頃は全国各地で代協活動を展開していただき改めて御礼申し上げます。各代協におかれましては、総会を終え、決意も新たにスタートを切られたことと思います。今年度も全国の代協と一体となって取り組みをすすめてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

  冒頭に、前年度を振り返り、代協正会員増強運動、損害保険大学課程受講生の募集推進、国民年金基金加入者募集の推進について、お礼を申し上げます。
  会員増強については、損保各社の代理店の大型化政策推進以降、正会員数も減少傾向にありましたが、前年度は260店の増店となり、200店以上の増店は平成4年以来23年振りの快挙であるとともに3年連続前年会員数を上回ることができました。11年連続の福岡県代協をはじめとする22代協が自主目標を達成され全国のリード役となって長年の目標である12,000店に大きく近づきました。
  損害保険大学課程コンサルティングコース受講生募集については、43代協が自主目標を大幅に上回り1,210名の方に受講いただくことになりました。損保協会、保険会社と一体となった取り組みができるようになり、制度の存在が徐々に浸透してきたと感じています。
  国民年金基金については、5年連続の富山県代協はじめ16代協が目標達成されましたが、最終目標には大幅に届かず課題が残る結果となりました。
  この3つの募集活動については、定量(所謂数字)が付いて回るため、現場ではプレッシャーを感じながら活動していただいている面があることを踏まえ、「三冠王」を新設し、午後の会長懇談会の席上で会員増強、国民年金基金と併せて表彰させていただきます。今回は11代協が三冠達成という大きな成果を挙げられました。1年間本当にありがとうございました。

  次に、ぼうさい探検隊マップコンクール表彰の報告と地震保険についてお話します。
  3月15日に仙台市で開催された第3回国連防災世界会議パブリック・フォーラムの中で、同コンクールの表彰式が開催され、ガールスカウト千葉県第3団ジュニア部門「西船KIDS」に日本代協を代表して「キッズリスクアドバイザー賞」を授与してきました。厳粛で壮大な式典であり、本賞を新設いただいた損保協会様には改めて感謝申し上げると共に、表彰された子供たちの顔を見ていて、地域社会の安全とコミュニケーションを高めるためにこの活動を広めなければならないと強く思いました。
  併せて、同日宮城県代協の皆さまにご尽力をいただき、CSR委員会メンバーとともに実施しました地震保険啓発活動特別キャンペーンにおいては、宮城県の方々の地震保険に対する意識の高さを身をもって知りました。昨今では頻繁に地震が起き、火山活動も活発になっていることもあり地震保険の必要性はますます高まると思います。東日本大震災の教訓を生かし、宮城県代協を手本として、各会員個々人が地震保険の付帯率を検証し、高めていく取り組みが重要だと考えます。


 2.環境認識
  さて、日本経済は株高円安により一部の大手企業は高水準の利益をあげているものの、地域経済や中小企業が活性するまでには及んでいません。国内損保各社においては、度重なる保険料引き上げ、制度改定等により収益改善が図られていますが、ご契約者からは「また値上げか?!」「保険支払いを受けるとこんなに保険料が上がるのか?!」と厳しいお声をいただいており、日本代協としては消費者の声の代弁者として保険会社や関係機関に声を届け、共通のベクトルを持ってより良い制度・商品作りができる環境を創っていきたいと考えます。

  保険マーケットにおいては、既にIT企業が自動車流通産業に参入し、2020年には自動車の自動運転システムによって人や物が移動する計画公表されています。実現すれば自動車を運転するリスクをカバーするのは、今の自動車保険のままでいいのか、という課題も提起されています。併せて、中・長期的には事故が起きない車社会が訪れるとも予想されており、自動車保険単品取引に過度に依存する契約構造は、今後見直していかなければならないと感じています。

  そうした環境変化に対応するためにも今からお客様の世帯単位や企業を取り巻くリスク全体からアプローチする手法へと転換を図るとともに、テクノロジーを活用してお客様と直接関係しないプロセスを徹底的に効率化し、創出された時間でお客様や地域の人々とのコミュニケーションを高め、何でも相談される代理店になることが重要だと思います。


 3.改正保険業法に対する取り組み
  続いて、今 最も重要な改正保険業法についてお話します。
  今般の改正は、既にご存じのとおり、禁止行為だけを明示する法律から、お客様の意向から契約に至るまでの募集プロセス全体において、よりきめ細かなお客様対応を求めるルールに変革し、これを適正に行うために代理店にも体制整備義務を課す、という仕組みになります。具体的には、社内規定の策定、募集人の教育・指導・管理、顧客情報管理、自己点検等の監査、苦情等不備判明時の態勢改善、に至るまでの体制を整備する必要がありますが、これによりより一層契約者を保護する法律へと変わるということです。

  先月には金融庁からパブリックコメントの回答も発信され、今後はより具体的な情報発信ができると思います。2016年5月施行とはいえ、PDCAサイクルがうまく機能するか確認するためにも、本年12月末を目途として体制を整える必要がありますので、早い段階で全会員が法改正の内容を再認識し、自らの仕事に落とし込んでいくことが必要です。日本代協本部としても積極的に情報提供を行いますので、セミナー開催等は遠慮なく申し込んでください。
  また、体制整備に向けた会員サポートについては適宜情報発信していきますので、各代協会長様におかれましては、全会員に行き渡るよう今一度情報伝達の精度を高めていただきますようお願い申し上げます。


 4.日本代協の主な取り組み
  さて、こうした取り組みを進めると同時に日本代協としては、引き続き3つの取り組みを事業の柱に据えて活動を展開してまいります。

 1点目は、損害保険大学課程です。改正保険業法の体制整備において、店主から募集人に対する教育・指導・管理は必須であり、その点において損害保険トータルプランナーの資格は損保において最高峰の募集人資格であるとともに代理店独自の強みになる取り組みですから、一人でも多くの方に受講をお勧めいただきたいと思います。併せて、日本代協としては、損保協会の指定教育機関としての役割をしっかりと果たしてまいります。

 2点目は、社会貢献活動です。地域に根差す代理店は地域のリスクの専門家としてリスク啓発活動等を推進する必要があると思います。損保協会様とも連携しながら代協組織として取り組む一面と、一軒一軒お客様と対面し日々の事業活動の傍らでできる個々人の地道な取り組みの両面において、防災・減災に資する活動を展開してまいります。

 3点目は、代理店賠責「日本代協新プラン」の周知と加入促進です。代理店経営におけるプロテクターであることは周知されてきましたが、まだまだ無保険の代理店がおられます。自らの仕事に対して保険を備えることは当たり前です。セミナー開催や説明会を通して広く未加入代理店に声かけし、周知と加入拡大を図ってまいります。


 5.特に強化したい取り組み
  引き続いて、特に強化したい取り組みとして、会員増強運動と国民年金基金の加入者募集の推進に絞ってお話します。
 業界団体として一定の基盤を確保し組織力を強化することが重要なことは各代協と日本代協の共通認識です。一店でも多くの保険販売のプロの方にお声かけし、長年の目標である12,000店を早期に達成した上で、年度末までには12,500店を達成したいと考えております。

 国民年金基金については、最も優れた年金制度であることはご周知のとおりであり、業界には個人代理店の方はまだまだ多くおられますので、引き続き加入者募集を行ってまいります。
  この2つの取り組みは、一部の役員や特定の地域ではなく、全国の皆さんと力を合せ、一体となってやりきっていきたいと思います。


6.おわりに
  話は変わりますが、改正保険業法と監督指針を読み返して思うことは、当たり前のことですが、法が求めることと個々の代理店がお客様から選ばれ支持されるために行っていること(行おうとしていること)のベクトルは同じであり、見方を変えれば、新しい保険募集ルールはそれを実現するための最低限のマニュアルだということです。
  法に重圧を感じることなく、このマニュアルを基本に据えて自らの実態を踏まえて創意工夫を発揮し、自助努力を行うことで、@お客様本位の品質、A自律を基本とした経営マネージメント能力、B地域社会から認められる会社、C社員が活き活きと働ける環境、この4つを有する理想の代理店になれるのだと思います。

 もう一方で思うことは、1900年(明治33年)に保険業法が施行されて以来、保険募集の現場にいる代理店に初めて義務が課されることになり、損保業界唯一の募集サイドの団体である日本代協の役割は今後ますます重要になってくる、ということです。この重みを皆さまと共有し今後の代協活動に取り組みたいと思います。

  最後になりますが、各代協のますますのご発展と皆様方のご健勝を祈念しまして、通常総会のご挨拶とさせていただきます。
 この後の付議事項のご審議等、よろしくお願いします。
 ありがとうございました。

以 上