年頭所感    会長 岡部 繁樹 

2014.1.6

年 頭 所 感

              会長  岡部 繁樹

  あけましておめでとうございます。
  年頭に当たり、今年一年が事故や災害のない平和で穏やかな年になりますよう祈念いたします。

1.新年にあたっての思い
  昨年公表された金融審保険WG報告で、情報提供義務等が新たに法定化されるとともに、全ての代理店に体制整備義務が課されることが示され、保険募集を巡る環境は抜本的に変わることとなりました。それは、代理店に対して真の自立と自律を求めるものであり、今後代理店は、保険会社依存の甘えの構造からの脱却を求められることになります。見方を変えれば、ようやく代理店も大人の一人として認知されるということですが、それに伴い、相応の責任と義務も生じるということではないかと思います。
  自由化が始まって以来の大きな変化を迎えるわけですが、私は、これは変革のチャンスでもあると考えます。自社の体制を見直し、PDCAサイクルを機能させて、社会が求める組織に脱皮していく契機にする必要があると思います。
  併せて、各保険会社においても、現行の様々な募集制度が、今後向かうべき方向性と本当に合っているのか、消費者保護をベースにおいて、今一度冷静に検証し、改善して頂きたいと切に望みます。
 
2.日本代協の取り組み
  こうした認識の下で、日本代協としては、本年も次の3つの取り組みを柱にしながら活動を展開してまいります。
(1)募集人の資質向上
  損保協会との連携のもとでスタートした「損害保険大学課程」は、「顧客対応力の高い代理店・募集人の育成」を目指す業界共通の資格認定制度であり、昨年4月には「コンサルティングコース」が開講しました。保険募集の問題は、募集人の資質向上に行きつきます。一人でも多くの募集人が能動的に受講し、努力を重ねて自らの資質向上を図ることが重要であり、業界一丸となって取り組みます。
(2)代理店賠責「日本代協新プラン」
  代理店賠責は、万一の場合に備える代理店経営の「プロテクター」です。消費者に保険の活用をアドバイスするわけですから、自らの仕事にも保険を手配することは当然のことです。また、保険業界における製販分離の大きな流れの中で、自らの行為に責任を負えるだけの備えを有することは、代理店としての社会的な責務でもあります。こうした認識のもとで、全代理店加入を前提に、普及を図ります。
(3)地域のリスクマネージャー
  「地域におけるリスクの専門家」として社会のお役に立てる代理店となれば、その価値は大きく高まります。損保協会とも協同しながら、防災・減災に資する活動を全国各地で展開します。特に、地震保険の認知度向上は喫緊の課題であり、各代協会員が日々の顧客対応の中でリスクの啓発に努め、付帯率向上を図っていきます。
  こうした取り組みに当たり、損保協会とは従来以上に密に連携し、損保業界が消費者の信頼に支えられながら持続的に発展できるよう、更に努力を続けます。
 
 
3.若い人が働きたくなる企業としての代理店
  さて、昨年のコンベンションでは、「マネジメント能力に着目せよ」というテーマで、静鉄ストア会長の望月広愛様にご講演をいただきました。規模の小さな企業が収益を生み出すカギは、業務プロセスの生産性にかかっているわけですが、その決め手は社員の自主性と創造性であり、マネジメントにおいて最優先の理念が「従業員重視」であることを改めて学ぶ機会となりました。
  そして、「従業員重視」「顧客本位」「独自能力」「社会との調和」の4つの理念をバランスよく実現するために努力することが、「活力あふれる代理店」に成長していく道であると強く感じました。
  直ぐにはできないことですが、若い人たちから、「あの代理店で働きたい」と言われる存在になるよう、日本代協としても代理店の経営品質に資する情報提供を行っていきたいと思います。

4.「大切」「丁寧」「本気」の心
  そろそろ事業承継を考える時期になり、最近、私は、「思いや心の引き継ぎ方」ということを考えます。答えは様々でしょうが、私自身は、樹木に例えて、「整理整頓」という土壌と、「大切」「丁寧」「本気」の3つの樹を伝えたいと思います。そして、受け取る人がそれに「個性」を加え、枝葉を伸ばし、新たな実を結んで欲しいと願っています。
  「整理整頓」は、異常なことに素早く気づく土台になります。「大切」には真心や本心だけではなく、本当に大切なものを失ってから後悔しないための戒めが、「丁寧」には優しさや思いやりが、「本気」には意思の強さや行動力が込められています。
  厳しい環境ですが、大切・丁寧・本気の心を持って人のために働く、そういう人が溢れる業界を、皆さんと力を合せて創っていきましょう。          

以上