平成26年度 日本代協通常総会 岡部会長 挨拶

2014.6.17

1.はじめに
  皆さま、おはようございます。
  本日は通常総会にご出席いただき、誠にありがとうございます。日頃は全国各地で代協活動を展開していただき改めて御礼申し上げます。

  今年は改選期にあたり皆様におかれましては新体制の下、決意も新たにスタートを切られたことと思います。常に消費者のため、地域社会のお役に立つ代理店になる、という理念の下に全国の代協と一体となって取り組みをすすめてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。

  冒頭ですが、資格の移行について少しお話をさせていただきます。日本代協が15年にわたり続けてきた保険大学校・認定保険代理士制度は今月をもって発展的に新制度へ移行となります。来月からはいよいよトータルプランナーが誕生します。損保の募集人にとって、最高の品質表示であり、認定保険代理士がその第一号認定者となることは、大変名誉なことであると感じています。もちろん、認定されて終わりではありません。その資格を日々のお客様対応の中で生かすことが大事であり、そこで信頼を得ることにこそ、資格本来の価値があると考えています。第一段階の損害保険プランナーへの移行が終わっていない方は早急に移行を完了させ、既にはじまっているトータルプランナーへの移行も進めていただきますよう、お願い申し上げます。


 2.環境認識
  さて、日本経済は安倍内閣の経済戦略や企業の自助努力等の相乗によって復活の兆しがみえはじめていますが、中小企業の業績回復にはまだまだ時間がかかるように思われます。
  損保各社では保険料引き上げ効果による増収、主力商品である自動車保険を中心とする収益改善が図られ増益基調にあるものの、その一方では、度重なる保険料値上げに対するお客様の不満、自動車保険新等級制度により保険を使用せず自費支払いせざるを得ない実態があり、お客様の保険に対する信頼を高めるには、代理店は保険金不正請求排除等をはじめとする適正な保険金支払いに協力し、業界が一体となってお客様が納得できる制度へと発展させていくことが重要だと思います。

  保険マーケットにおいてはチャネル間競争がますます激化しており、お客様から選ばれるためには、プロとしての知識とスキル、そして他がまねできない独自能力を発揮し、地域のリスクマネージャーとなって、何でも相談される存在になることに尽きると思います。

  金融行政につきましては、昨年6月に公表された金融審保険WG報告に沿って改正保険業法が国会で審議、承認され、保険募集ルールに関しては昭和23年以来の抜本的改定となり、募集現場は大きな変化を迎えることになります。既にご存じだと思いますが、全ての募集人に対する意向把握義務、情報提供義務の創設とともに、その義務を行うために代理店に対しても直接体制整備義務が課されるようになります。
  更に、比較推奨販売を行う乗合代理店には追加的体制整備義務が課せられるようになります。ともすれば、規制強化とだけ捉えて受け身になりがちですが、私はこうした変化はむしろ保険募集の仕事が誰でも安易にできなくなるという意味で、代理店の仕事をプロの仕事に高めていく道ではないかと考えます。お客様の視点に立ってコンプライアンス態勢を確立し、適切な業務プロセスを実践できる代理店になる。代協会員はそうした変化に適応して生き残る集団になる必要があります。そのためには、全国の会員が切磋琢磨しながら不断の資質向上に取り組み、経営力を高めることが重要だと考えます。


 3.日本代協の主要な取り組み
  こうした認識の下で、日本代協としては、引き続き3つの取り組みを柱にしながら活動を展開してまいります。

(1)損害保険大学課程
  損保協会と日本代協がベクトルを揃え、知恵を絞って創設した損害保険大学課程は業界共通の募集人資格認定制度ですから広く定着させていく必要があります。日本代協は指定教育機関であり募集の主体でもあることの認識を強め、カリキュラムの一層の充実とお客様から信頼される業界へと発展し続けるために引き続きトータルプランナーの受講募集を呼び掛けていきたいと考えます。

(2)社会貢献活動
  地域におけるリスクの専門家として地域社会のお役に立てる代理店を目指し、損保協会と全面的に連携しながら防災・減災、自動車事故防止等の活動を展開していきたいと考えます。

(3)代理店賠責「日本代協新プラン」
  万一の場合に備える代理店経営の「プロテクター」です。保険を販売する人が自らの仕事に保険を備えるのは当たり前です。別個登録店などを除く全会員加入は勿論のこと、非会員にも広く呼び掛けていきたいと考えます。


 4.特に強化したい取組み
  次に、特に強化したい取り組み、会員拡大と国民年金基金、について申し上げます。
  社団法人の力の源泉は何と言っても組織力であり、保険代理業という仕事の認知度を高めるためにも、事業計画を進めるためにも、公平・公正な競争環境を実現いていくためにも、業界団体として一定の基盤を確保することは極めて重要です。この2年間は、目標達成には至りませんでしたが、会員増という結果となりました。引き続き皆さまと一体となって会員増強を図りたいと考えています。
  併せて、日本代協が設立母体となった国民年金基金は、組織を挙げて責任を持って存続させていく必要があります。会員でなくても加入できる最も優れた年金制度ですので、引き続き、加入者募集をよろしくお願いします。


 5.おわりに
  最後に、代理店の体制整備義務に対する私の考えを申し上げます。
  代理店がリスクを負いたくないからとか、コストをかけたくないからと、代理店経営を縮小均衡させるという声を時折聞きますが、それは志が低いと思います。
  代理店は、@専属または殆ど専属に近い乗合代理店、A比較推奨販売する乗合代理店、B特定募集人という大型店、の3類に分かれ、それぞれに義務の負い方が違います。
  「専属で良かった」と安心している代理店には、一歩踏み込んで考えていただきたいのです。いくら人間関係でお客様をグリップしていると言っても、努力しない代理店は飽きられますし、お客様は離れていきます。お客様は資質の高い代理店から加入したいと望むのが当たり前です。100%体制整備義務が課されなくとも、目線は比較推奨販売する乗合代理店や特定募集人に近いところへ置き、自社の中で自主的に研鑽を積んでいかなければ、差は開いていく一方だと思います。
  もちろん、専属が悪いわけではありません。1社との密接な信頼関係のもとで、しっかりとしたお客様対応を進めることは有効な経営方針です。であるならば、比較推奨販売する乗合代理店とどこが違うのか、専属代理店としての独自性をどのように発揮していくのかを考え、徹底的に商品勉強するとか、1社の商品の組み合わせの中でコンサルティングできる体制を構築するとか、契約後のフォローに全力で取り組むとか、一層の努力が求められると思います。
  何れにしても、自社の経営は自社で考え、プロの自覚をもって正面から取り組み、代理業においてもしっかりと成果につなげていただきたいと切にお願いいたします。

  最後になりますが、各代協のますますのご発展と皆様方のご健勝を祈念しまして、通常総会のご挨拶とさせていただきます。
  付議事項のご審議等、よろしくお願い申し上げます。
  ありがとうございました。

以 上